やば…。 そう思った時には、既に遅くて。 カァーと真っ赤に染まってしまった顔を、ばっちり彼女に見られてしまい、俺はどうしたらいいのか分からなくなる…。 「あ…え、えーと。佳人くん、耳まで赤いよ?そんなに照れられると、こっちも恥ずかしいというかなんというか…」 そして、体をひょいと元に戻した彼女は、俺とは違う方向を向いてしまう。 その横顔は、多分、俺よりも遥かに赤いように感じた。