「好き」だから、「好き」だと、無邪気に言える年齢ではもうなくて。 我慢したり、素直になれずに苦しんだり、中途半端に大人になってしまった自分では、この立ち位置が、とても歯痒くて悲しかった。 だから…。 「先輩、好きです…」 真っ直ぐに私の方を見て、そんな風に言えてしまう彼がとても羨ましかった。