指先にキスを、瞼にキスを…この世に私という存在がなくなっていくまで、溶けて行くまで、永遠に…続いていく時間。 愛しさに溺れ、恋しさに突き抜かれ、何処までも何処までも堕ちては浮かぶの繰り返し…。 「ねぇ…このまま二人で、いれたらいいね…」 「二人なら、いられますよ…絶対」 ベッドに二人横たわって余韻に浸りながらそう呟き合う。 そして、彼に恭しく指にキスをされたかと思ったら、左の小指に何かがキラリと光った。