翌日AM10:34

彼女は、ふっと目を覚ますと、隣にいる俺に驚いて小さな悲鳴を上げた。

「酷いなぁ…そんな風にされると傷付くよ?」

「あ、ご、ごめん。ちょっとびっくりしたのと…照れ臭いのとでテンパっちゃった…おはよ…」

「おはよう…あやめ…」

「や、なんか…明るい場所で名前呼ばれるのって恥ずかしいね?」

「じゃあ、夜ならいいの?」

「っ!そ、そう言うわけじゃなくって…っ」

「うーそ。俺も何気に照れちゃうんで、少しずつ慣らしていきましょうね」

「うん。…やっぱり、佳人くんは、天然たらしだよね…」

「は?」

「ううん。なんでもない」