上気した顔に、込み上げてくるのは、言い様のない愛しさ。
とてもキレイで、泣きたくなる。

見つめられた瞳が薄く涙で揺れていて、そこにキスを落とすときゅうっと強請るようにシャツの裾を掴まれる。


「すきだよ…あやめ…」

「ん…私も、好き…」

そうして、もう一度ほんの少しだけ軽い音を立ててキスを落とすと、「眠っていいよ」と毛布を掛けた。


「…ずっと、こうしててくれる?」

「いいよ。あやめが起きるまで、こうしてるから…」

繋いだ手から、互いの中にある、まっさらな想いが溢れてくるように感じた。