時が止まるかのような静かなキス。
それだけで何もかもがどうでも良くなるような、そんなキス。

ほんの少しだけしか変わらない口調なのに、敬語が解かれるとそこからじんじんと甘い渦が巻き起こって今にも倒れそうだった。


午前2時過ぎの、二人の時間。
熱いキスを繰り返して、もう、それだけで…二人の間は溶け合うくらいにぴたりと嵌り込んだ。


ねぇ?
もう一度聞いてもいい?
私は、貴方の為に、変わっていきたい。
こんな私でも、貴方は好きでいてくれますか…?
嫌いにならないでくれますか?


角度を変えて啄ばまれる口唇に、堕ちた夜。

私は、幸せという言葉を噛み締めて、彼の手を繋いだままで眠りに就いた。
彼が何度も髪を撫でてくれるのを感じながら。