「すごく、うれしい…」

ぎゅ。

真正面から、両手を彼の首に回して、これ以上ないくらいに距離を詰めた。
彼は、一瞬驚いたみたいだけれど、すぐに背中へと腕を回してくれる。


「中、入ってもいいですか?…この時間ですけど、流石に此処じゃ…」

「あ…。ご、ごめん!私何やってんだろ。散らかってるけど、どうぞ…」


そう言って、リビングへと彼を通すと、彼は珍しいものでも見るように部屋の中を眺めてる。