その”とんだ迷惑な人”が
再び現れたのが
最初の路上ライブをした
1ヶ月後だった。
その日も1ヶ月前と同じく、
暖かい風がふき、過ごしやすい
天気の日だった。
午後14時。
手慣れた手つきで準備を始める。
まだ自分に自信はないが
始めた頃よりは着実に成長している
そう感じていた。
ギターを弾きながら
いつものように歌う。
固定のお客様も何人か
きてくれるようになり
少なくとも誰もお客様が
いない状況で演奏する機会がなくなった。
そんな時、
見覚えのある顔が
遠くのほうから歩いてくるのがわかった。
あの顔立ち、長身。あいつだった。