次の日。

この日も天気が穏やかだったので
路上ライブを行おうとしていた。

私は、前の日に言われた
美少年の言葉が突き刺さり、
見た目を意識するよう心がけた。

髪の毛はいつも以上に
綺麗にセットするよう心がけ、
化粧も少し厚くした。
他人から暗くみられないような
服もチョイスし、いざあの男が
私の目の前に現れてもいいように
自分自身の準備も完璧に行った。

”あったら絶対見返す”

私は、美少年に闘争心しかなかった。
これを教訓にしていこうと誓った。

しかし、彼は聴きにこなかった。
そしてその彼は何日経っても
私の前に現れる事はなかった。
あんだけ人の事を初対面で散々馬鹿に
しておいてしらばっくれたのかと
思うとイライラして路上ライブに
集中ができない事が度々あった。

私からしたら
”とんだ迷惑な人”だった。