何しろ、1組の私と6組の彼だ。接点は、全くと言っていいほど、ない。
ましてや、出身中学校も違うから、尚更だ。



そんな彼だが、顔と名前は知っていた。



1年のとき、どこかで人が飛び降りる音が聞こえて、気分が悪くなり、廊下に倒れてしまったことがあった。



ふと気がつくと、そこは屋上で、私は震え上がった。まさか、飛び降りたのは私?そう思ってあわてていると、そこには彼がいた。



「おはよ。」



その時、私と彼は初対面だった。