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「…彗星君は、星が好きなんだね。理科が得意なの?」



ずっと目線を空に向けている彼に、そう問いかけた。



「…うーん、まぁ、英語とかよりは出来るかな。」



「英語、苦手なんだ?」



英語が、唯一の得意科目である私は、得意げにそう聞いた。



「まぁな。…でも、理科ってひとくくりに言っても、生物とか、化学とかもあるだろ。」



「そうだね。やっぱり、天文分野は得意?」



「ああ。やる気は湧くかな。でも、俺が知りたいのは、基本的なことじゃなくて、もっと専門的なことだから。」



「へぇ。いいね!私、星なんて全然分かんないよ。」



「まず、“「星」”っていう言い方からして分かってないしな。天文学的には、星は“「恒星」”だ。恒星、分かるか?」

いたずらっ子そうな目で、私を見てくる。