「──っ、いった…!」


突如腰の辺りに大きな衝撃を受け、前方に倒れ込み地面に手をついた。


わけがわからず軽くパニック状態に陥る。


なに?!なにが起こったの?!


不意打ちどころじゃない。

あまりの痛みに腰を右手で抑えた。


今、蹴られたの?な、なんなの、一体…。


顔だけ後ろに向けると、信号機三人組と同じ制服を着た別の三人組が、煙草を吸いながらわたしを見てニヤニヤと笑っていた。


その瞬間、全身から汗が噴き出そうな感覚がした。


この人達、十中八九澤田って人絡みだよね。もしかして本人もいたりする?


どんだけ早いのよ。まだ心の準備できてないよ。


やだな、せめて自転車に乗ってからにしてよ。自転車、学校なのに…。  


「おめー、深瀬の女だよな?」

「ぶっ!今更じゃね?」

「それを言うなら蹴る前だろーよ」


いやらしく笑う三人。もう雰囲気からして気味悪い。


やだ、逃げなきゃ。


痛みをこらえ立ち上がる。