「だからよ、レイプで済めばいいけど最悪殺されっかもしんねぇから気をつけろよ」

「な…なんて恐ろしいことを平然と…」


結構な棒読みで心配されている気になれないのですが、緑川くん。


治安がいいとされる現代の日本で、わたしまだ16歳なのに命の危険を感じないといけないんですか?


ただの平凡な女子高生なのに、それほどまでにいけないことをしたのでしょうか。


「しゃーねーだろ。お前がそれでも深瀬と離れねぇんだから」

「確かにそうだけど…って、三人はその澤田って人と同じ学校なんでしょ?どうしてわたしを気にかけてくれるの?」


同じ学校の、それもトップの人なら、普通そっち側になるよね。


「俺ら別に澤田のこと好きじゃねぇし」

「つーかうぜぇんだよな」
 
「大して強くもねぇのにいきがってイラつくんだよ」

「あ…そうなんだ」


同じ学校でもみんなに支持されてるわけではないんだね、澤田って人。


「その澤田より弱ぇくせに何言ってんだよお前ら」


ずっと黙っていた深瀬くんがサラッと口にした。


…あ、顔の赤みがようやくひいてる。

いつものダーリンに戻ったんだ。


─ってどんだけですか!純情すぎでしょ!