「なんでって、暇つぶし?」


ポケットから煙草を取り出し口にくわえて、慣れた手付きで火をつけ、ふかし始める緑川くん。


「暇つぶし?って、なに?」

「深瀬と逢川。おめぇら二人、見てるとおもしれぇからな」

「いい暇つぶしになんだよ」


赤城くんまで何たる言いぐさ…。


「こらこら、なにが暇つぶしよ。見せもんじゃないんだからね、お客さん」

「俺はちげぇ!咲良を俺の女にする為に来たんだ!」

「あとはあれだな、澤田のことが気になってよ」

「聞けよ!!」


金沢くんをスルーしたまま、赤城くんの話は続く。


「最近前より澤田の奴やべぇらしいから、逢川のとこにいつ来てもおかしくねぇんだよ」

「えええ?!」


って、前よりやべぇって言われても前がわかんないからなぁ。


「澤田もだけど澤田の周りもやべぇんだよ。軽く薬漬けの奴もいっからな」

「それはもう完璧に犯罪者じゃないですか!」


警察に言いましょうよ!こんな所で井戸端会議なんてしてないで!