すると納得がいかないものの大人しくなった金沢に、森野はふっと微笑んだ。


「事件にでも巻き込まれたのかとも思ったけど、担任が一応連絡はとれてるみてぇだし、きっと大丈夫なはずだ。気にはなるけどな。なんかわかったら報告するわ」

「おー」

「よろしくな」

「…ぜってーだぞ」

「当たり前だ。そういやお前ら、退院してからちゃんと北栄に行ってんのかよ」

「あ?そりゃ行ってるよ」

「なんだ、案外まともじゃねーか」

「昼過ぎに行って一服して終わっけどな」

「おい!それは行ってるとは言わねぇ!」

「なにがだよ、しっかり行ってんじゃねぇか」

「お前らなぁ…」

「やめとけ森谷。こいつらには言うだけ無駄だ。馬鹿だからな」

「あんだと?!」

「てめぇ、ベッドの上だからって調子こいてんじゃねぇぞ!」

「うるっせぇ!俺がどこにいようがてめぇらが馬鹿なことに変わりはねーんだよ!」

「黙れボケ!」

「くそ野郎が!」

「あ゛あ゛?!」