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「ただいまー！」


あの和やかな雰囲気のまま深瀬くんと過ごし、ご機嫌で帰宅。

気づくと夕日が暮れかけていて、急いで帰ってきた。


勘違いかもしれないけど、なんだかカップルっぽく過ごせて楽しかったな。

そこまで甘い雰囲気ではなかったにしろ、深瀬くんのあんな優しい笑顔、初めて見れたし。


わたし、きっといい感じに深瀬くんのこと好きになれてるよね。深瀬くんだってわたしのこと、女子の中では仲良い方だって思ってくれているはず。

ぶっきらぼうで素直じゃなくてめちゃくちゃだけど、ところどころにある優しさが、嫌われていないんだと感じさせてくれる。


澤田との件とお母さんの件で、かなり距離が縮まった気がするよ。

恋人になれるまであと一歩じゃないかな？もう少しで男女交際に発展するんじゃないかな？

わ、楽しみだなぁ！！

なんちゃって…


「イヤーッ！！！」


──っ！


リビングのドアの向こうからお母さんの悲鳴のような叫び声が聞こえる。


胸が大きくビクついた。