「かしこまりました。では看護師に声をかけてから私はそのまま圭悟様の病室に向かいますので、逢川様はどうぞお気をつけてお帰り下さいませ」
「はい。ありがとうございます」
良かった。やっと引き下がってくれ…
「それと逢川様」
「あっ、はいっ」
「こちら、あなた様の物ではございませんか?」
「え?」
そう言って差し出されたのは、制服のリボン──。
そういえばあの時深瀬くんが持っていたのを見たっきりだったな。
少し汚れてしわくちゃになっているのは、深瀬くんが握りしめていた証…。
「ふ」
「え、庄司さん?」
思わず、といったように、庄司さんは笑いをこぼす。
何がおかしいの?
「いえ、圭悟様がずっとお離しにならなかったものですから。よほど大切だったんでしょうね」
「……」
深瀬くん…。
胸がぎゅっとなる。
「それでは失礼致します」
「はい!ありがとうございました!」
「はい。ありがとうございます」
良かった。やっと引き下がってくれ…
「それと逢川様」
「あっ、はいっ」
「こちら、あなた様の物ではございませんか?」
「え?」
そう言って差し出されたのは、制服のリボン──。
そういえばあの時深瀬くんが持っていたのを見たっきりだったな。
少し汚れてしわくちゃになっているのは、深瀬くんが握りしめていた証…。
「ふ」
「え、庄司さん?」
思わず、といったように、庄司さんは笑いをこぼす。
何がおかしいの?
「いえ、圭悟様がずっとお離しにならなかったものですから。よほど大切だったんでしょうね」
「……」
深瀬くん…。
胸がぎゅっとなる。
「それでは失礼致します」
「はい!ありがとうございました!」