「……」


うわ!澤田氏、またもや怒り心頭!ガンのつけ方が恐ろしすぎます!


「別ルートで入手してる北栄の奴の話はこっちにも入ってきてんだ。証拠込みでな」


写真を数枚手に持ち、わざとらしくヒラヒラさせる。

どんな写真かまでは見えないけれど、澤田の顔色が変わったことでそれがいかがわしい物だとわかる。


「…で?」

「バラすか?」

「…」

「本来ならてめぇら全員あの世に送ってやりてぇくれぇドタマにきてんだ。坊ちゃんは勿論だが深瀬さんとこの坊ちゃんも虫の息。一人残らず痛みつけてぇとこだ」

「…そうすればいいだろ」

「んなことしたらそれこそいいオトナがって話になんだろーが。四代目にもシバかれる」

「なら始めから首を突っ込むなって言ってんだよ」

「てめぇらクソガキは遊びの限度を知らねぇんだよ。死んじまったり殺しちまったりしたら終わりだ。ただの殺人になったら何の意味もねぇだろうが。それがわからねぇクソガキだから、いいオトナが出る幕でもねぇのに空気読まずにやってんだよ、馬鹿やろう」


すると澤田は無愛想な顔で大きなため息をついた。


「だからどうしたいんだよ、あんたらオトナって奴らは」

「軽い取り引きだ」

「取り引き?」

「今後一切、松平晋坊ちゃんと深瀬圭悟坊ちゃんに構わねぇと約束しろ」

「…」

「手ェ出すなんてもってのほかだ。一発でてめぇら全員年少行きにしてやる。しっかり約束できんなら今回は目ぇ瞑ってやるよ」

「…」