「やめて…っ!」

「おう。てめーら、なんだかおもしれぇことしてんじゃねーか」


──え…。


一際大きな声が響いた先には、大量のスーツ姿の男達が。

それこそ北栄陣に見劣りしないほどの数。


な、なに?なにかの撮影?!


倉庫のシャッターが開いている。そこからわたし達の方へぞろぞろと歩いてくる男達。


その迫力、圧倒感、恐怖心を掻き立てるオーラ。

見るからに一般人じゃなさそうなんですけど。


この人達は一体…。


「あ゛あ゛?!なんだてめ…」


怒声を上げ振り返った瞬間、凍り付く不良達。


「な、なんだこいつら…」

「よお、そこでボコられてんのは、まさかうちの坊ちゃんじゃねーよなあ?」

「ぼっ、坊ちゃんって…」


男達の目線と同じく、不良達の目線の先には。


「…おっせーんだよ…。つーかその呼び方やめろって言ってんだろ…」

「坊ちゃん!大丈夫ですか?!」

「おい!早く担架持って来い!」


倒れたまま、顔だけ上げ呟いた晋。


と言うことは。