「そ、そんな驚かなくても」


まぁね、あの深瀬くんが連絡先を教えてくれるなんて神がかり的だから、驚くのも無理な…


「今まで知らなかったの?!」

「…え?」


な、なんだって?


「知ってるもんだと思ってたわ!」

「ね!メールも電話もしてなかったの?」

「え?う、うん」

「うわー!信じらんない!」

「何より一番肝心なところでしょ!なにやってんの!」

「だから!まずそこでしょうが!」


そっちの意味か!

『良かったね』とか、いい意味の驚きじゃなかったんかい!


「だって初めはそれどころじゃないって言うか、ほんとの初めは若干殺されかけたし」

「だってもくそもないっ!」

「ひゃ」

「それで猛アタックなんてちゃんちゃらおかしいわ!」

「ちゃ、ちゃんちゃ?」

「一緒にいない間も押さないと!そんなんじゃ即行で深瀬くん、他の女子にかっさらわれるわ!」

「え?!なんで?!やだやだ!」

「ならもっと本気出しなさい!」

「反省しろー!!」

「…ど…どうもすみませんでした…」