あわわわ、急いで逃げないと!この人達やだ!


にしても深瀬くん勝ったんだ!すごすぎ!

そういえば顔の怪我、増えてたような気が…。


…あれ?

ということは深瀬くん、わたしを助けてくれたの?


…だよね?…だよね!!



体の痛みを忘れ、わたしは深瀬くんを追いかけた。


「ダーリン!」

「…」


空気の如く、またもやわたしを完全無視。


ついさっき会話した仲なのに!


「わたしを助けてくれたんだよね?ありがとう!」

「…」

「すごいね!四人相手に勝っちゃうなんて!ダーリンめちゃくちゃ強いんだね!」

「…」

「ね!聞いてちょうだい!ダー…」

「お前、その『だーりん』ての、一体何なんだよ」

「えっ?」


立ち止まった深瀬くんは、訝しげな顔でわたしを見つめた。


な、何なんだよって言われても。…ねえ?