「ばっ!ちちちちげぇ!勝手なことほざいてんじゃねぇくそが!!」

「ははははは!動揺具合がハンパねーな!おもしろすぎだろ!」

「なっ!何笑ってんだ緑!」

「逢川。深瀬の野郎、さっき澤田をやってた時もマジで殺すんじゃねぇかってぐらいの勢いだった。確実にお前の為だな」

「ダーリン…。わたしの為に…嬉しいっ!」

「ちっ、ちげぇ!勘違いすんなばーか!それはあいつがあまりにもナメてやがるから、くたばらせようと…」

「それで半殺しか?さすが生粋の不良は違うな~」

「あ゛?!俺は不良なんかじゃ…」

「おい!んなわけわかんねーことより澤田はどうなったんだよ!因縁はしっかり終わらせてきたのか?!咲良が襲われることはもうなくなったんだろうな?!」


はっ!そうだ!金沢くんの言うとおり、どういう結末になったんだろう!?


「おー。それはもう破竹の勢いっつーの?キレた深瀬はマジでやべーからな。澤田が気を失うまで殴り続けて、それでもやめねー深瀬を赤城が気づいて止めたんだよ。それ見て怖じ気づいて逃げようとした奴らも皆、俺らで満遍なく片づけましたわ」


左頬を少し赤く腫らした顔で、緑川くんは笑って話す。


あまりにも軽く話すもんだから余裕だったのかと思ってしまうけど、相手は大人数。

大変だったに違いない。


「これに懲りて逢川を狙うことはもうねぇだろ。たっぷりお灸を据えたからな」

「いや、わかんねーぞ?なんたって澤田だからな」

「あの頭の悪さはある意味尊敬するわ」

「澤田についてる奴らだって上が怖ぇから従ってるだけで、実際あいつの信者は一握りだろ」