「ん?逢川が着てんの、赤城の制服か?」

「ん?あ、そうだ。赤城くん、ありがとうね」

「いや」

「やるな赤城!こういうとこはちゃっかりしてんだよな!」

「ふつーだろうが。おめーらみてーに無神経じゃねーんだよ」

「なにが…」

「なんで赤城の制服着てんだよ」


深瀬くんの一言で皆の空気が止まる。


何を隠そう深瀬くんの表情が、不機嫌丸出しの顔だったから。


なぜに不機嫌?

ついさっきまでは普通だったはずなのに。


「え?それは…」

「ぶっ、バカだなー深瀬は!やっべ、おもしれぇ!」


緑川くんが突如吹き出す。そして大爆笑。


なんで爆笑?


「はあ?狂ったか緑川」

「深瀬、男のやきもちはみっともねーぞ」

「…はあ?!」


──え?!


「うそっ!ダーリン、やきもちやいてたの?!」


わたしが赤城くんの制服を着てたから?!


きゃーっ!!し、信じられない!!


「んなわけあるか!!」

「おっまえ、あんだけわかりやすい態度とったら誤魔化しようねぇっつーの!」