顔を近づけ、思いっきりダーリンの目を見つめる。


今度は大丈夫みたい。自分からだと、ダーリンの目を見ても照れずに強気でいられる。


顔を真っ赤にしたダーリンの目が微かに揺れて、何か言いたいのに言えないような、そんな表情をしている。


「…ダーリン。わたしのこと、嫌いじゃないよね?」


固まっているダーリン。少しずつ距離を詰めて、段々と二人の間を狭めていく。


これでどうだ!言い逃れできないでしょ?!わたしったらやるじゃな~い!


「──っ!何だって俺がんなこと答えなきゃなんねぇんだよ!」

「答えてくれないなら、わたし勝手に思ってるからね。ダーリンに嫌われてないって」

「勝手にしろ!」

「おっ、言ったな?じゃあ、ダーリンと一番の仲良しの女子はわたしね?」

「つーか俺につきまとう女なんてお前しかいねぇだろ!」

「もしこれから他の女の子がダーリンに近づいてきても、仲良くしないでね」

「俺は誰とも仲良くなんかしねぇ!」


う~ん。ちょっと違うんだよなぁ。どう言ったら伝わるんだろう。


「そうじゃなくて…。んと、わたしにするみたいに優しくしないでね?」

「俺はお前に優しくしてねぇ!」

「優しいでしょ!」


だめだ。これじゃ伝わらない。なんだろうな。この距離が却ってよくないのかな?


ダーリン、照れちゃってるからか話がまともに通じない。