考えてみればあの場にいてそのまま質問攻めにあっていたら、わたしの心臓、きっともたなかった。

だから逆に良かったのかも。


それに今日は放課後反省文があるから会えないし、お昼休みくらいは一緒にいないと!

…いいよね?


てててていうか、他の子と深瀬くんが一緒にいるなんてだめだよ!見たことなんてないし、見たくもない!

もしかして、すでに屋上に深瀬くんが他の子といたりして!

うわー!想像するだけで、いても立ってもいられない!


逸る気持ちを抑えることができず、無我夢中で階段を駆け上る。


鼓動は速まり、息を切らして屋上に到着。


なぜかドキドキしながら、周りをキョロキョロと見渡す。


深瀬くん以外、誰もいませんように!いませんように…!


「─ダーリンッ!」

「…またお前かよ」


よ、良かった…!!


見渡す限り、屋上にはベンチに座っている深瀬くん以外の人影は見受けられない。


わたしを見てキレずに呆れてる深瀬くん。まだいい方だな。


「またとか言わないでよ!」


一安心し、深瀬くんの隣に座る。


この場所だけは他の誰にも知られたくないと、心から思った。