「ねー咲良。深瀬くんと付き合ってるなら、お昼ご飯一緒に食べたりしないの?」


──お昼休み。


皆が集まりお弁当を囲い、さぁ食べようという時、急に視線がわたしに集中。


揃いも揃ってニヤニヤしてるし、なにかと思えば…。皆、これが気になっていたのか。

昼休みまで我慢してたんだろうね。うずうず感もハンパないわ。


あ、茉希と春奈以外は真実を知らないから、誤魔化さないといけないんだな。


「別に約束とかしてないから…」

「でも昨日とか、深瀬くんと一緒に食べてたんじゃないの?」

「え」


そ、そういえばそうだった。

一応は一緒にいたんだった。


でも無理矢理わたしが押し掛けてるようなもんだからな。毎日行ったらさすがにキレられるんじゃ…。


「やっぱりそうなんだ!」

「きゃーっ!」

「ラブラブ!」

「まさか本当に咲良が深瀬くんと付き合ってるなんて!」

「うわ、なんでそんな騒ぐの!びっくりするわ!」


各々で騒ぎ立てる皆のあまりの興奮状態に、わたしは驚き仰け反ってしまう。