最悪だ!放課後反省文だなんて!しかもわたしだけだなんて!一人で帰ること確定じゃないの!

ダーリンが待ってくれるはずがない!


「だっせぇ」

「──!ダー…じゃないっ!深瀬くんっ」


横目でわたしをチラ見して、鼻で笑うダーリン。


ひどいじゃないの!めちゃくちゃ恥ずかしい!

ていうかダーリンこそいつもさぼってるのに何も言われないなんて!ずるいですよ!


…なんだかわたし、今日は朝からすでにしんどいんですけど。


予想外のことが起こりすぎて、頭がついていけてない。授業なんて右から左状態。


ことの始まりはダーリンとの噂からだよね。それからそれから…。

あれ?そういやダーリン、どうして今日は髪を下ろしてるんだろう。


「ね、深瀬くん」


先生が授業に夢中になっているのを見計らい、小声でそっと呼びかける。


「…」


案の定無視。


ひどいなぁ、もう。


「ダーリンッ」

「…。」


うわ、ものっすごい顔で睨まれた!怖い怖い。


「どうして今日は髪を下ろしてるの?もしかして、わたしが似合うって言ったから?」


なんちゃって。


「──っ」