「ダーリン、どこか遊びに行こうよ。いつもどこで遊ぶの?」

「……」


むむむ。

今日は無視を貫く気ですか?


そんなんで引き下がると思ったら大間違いよ!


わたしは昨日のように深瀬くんの腕を取った。


「ね、こっち向いて、ダーリン」

「─っ!!」

「うわっ!」


昨日は押されたけれど、今日は思いっきり強く振り払われた。

そして胸ぐらを掴まれる。


「うっ─」


く、苦しい。


でもやっぱり深瀬くんはイケメンだ。イケメンどころじゃない。

近くで見ると本当にかっこいい。


所々にある傷でさえも妙にマッチしていて、かっこよさをよりいっそう引き立てている。


「触んなって言っただろうが。殴られてぇのか?お前の顔、原形なくなるまでやってやるぞ」


強く、強く、わたしを睨みつける、殺意に満ちた目。


人間がする目じゃない、動物的な瞳。


だけどごめんね、深瀬くん。


どんなに凄んだって、わたしは心から怖いと思うことなんてないの。