……って、おい。


「てめぇいつまで乗ってんだよ!」

「え?」

「ここだろ?!早く降りろよ!」

「ここ?あっ、もう着いたの?!」


着いたことに気づいてもいなかったのか?!なんて奴だ!


「なにしてんだよ!手、離せよ!」


密着したままじゃねぇか!背中が熱くてしょうがねぇ!


「やっ、やだやだ!まだ帰りたくない!もっとデートしたい!」

「はあ?!何言ってんだよ!つーかこんなもん、で、でーとでもなんでもねぇ!」


こ、こいつ、でーとだと思ってたのか?!


「やだやだやだやだ!!降りない!明日も明後日も会えないもん!ダーリンともっといる!」


ぎゅっと腰に抱きつかれる。俺の全身は更に熱くなっていく。


「てめぇ!離せ!ふざけんのも大概にしろよ!」


手を引き離そうとするも、なぜかまともに力が入らない。


くそっ!どうなっちまったんだ俺の体は!


「ふざけてなんかない!あっ、ほら、公園で少し話そうよ!」

「は?!公園なんて話す場所じゃねぇ!」

「なんでよ!めちゃくちゃ話できる場所じゃない!」

「あそこはケンカするとこだ!」


それか夜にたむろするくれーのもんだろ!