「あほか。ありえねぇ。つまんねぇこと言うな」


俺が逢川に惚れること前提で話すなっつーの、ばーか。


「とかなんとか言いながら、単車に乗せて送ってくんだろ？」

「マジでストーカーかよ！盗み聞きしてんじゃねぇ！」

「うっわ！マジかよ！信じらんねぇ！今まで自分の単車には誰も乗せなかった深瀬が！冗談だろ！」

「え、そうなの金沢くん」

「俺らのやパクった原チャの運転する時は後ろに乗せたけど、てめぇのCBXだけは乗せなかったよな、深瀬！」


…こいつら、余計なことばっか言いやがって…！


「──！っ、だからなんだっつーんだよ！別に何の意味もねぇ！」

「顔あけーぞ、腑抜け深瀬」

「ばっ…！赤城！てめぇぶっ飛ばすぞ！」

「やっべ、すげ笑える。深瀬が赤面とか天変地異並み」

「黙れ緑川！！」


何なんだよこいつら！！すげぇムカつく！！


「深瀬。てめぇ、そのうちどころかすでに咲良を好きだなんて言わねぇよな？」

「あ゛あ゛？！んなわけねぇだろ！」

「そうなの？！ダーリンそうなら早く言ってよ！」

「ちげぇ！だから勘違いすんな！お前なんか好きじゃねぇ！」


くそっ！金沢のとち狂った暴言のせいで、逢川が勘違いすんじゃねぇか！馬鹿野郎！