だから依存はしないように、いつ裏切られてもいいように、本当の底の部分は見せてはいない。

元より誰にも見せる気なんかない。


「くそ、なんで不良のくせに頭いーんだよ」

「マジで意味わかんねぇよな。深瀬が東高だなんてよ。俺らの中学から東高に行ってる奴、他にいねーだろ。いつのまに勉強なんてしてんだよ」

「不良が賢いとか、二次元の設定だろ」

「お前らが馬鹿なだけじゃねぇか」

「「「うるっせーな!!」」」


いくらレベルが高くたって、金さえありゃ入れる学校なんだよ。出席してない科目の単位だって、金さえ出せればどうにでもなる。


そして、深瀬家から離れた場所で誰も俺を知ることのない学校。


だからきっと、あの人は東高を選んだ。


少しでも俺との関わりを遠くする為に。


「つーかおめー、真面目にガッコ通ってんのか?」

「そりゃいい加減中坊みたく馬鹿やってらんねぇからな」

「うわ!信じらんねー!あの深瀬が!」

「浮きまくりだろ!普通のガッコにヤンキーがいたら!」

「俺はヤンキーじゃねぇ。お前らもいつまでもガキやってねぇで高校くれーしっかり行きやがれ」