「おめーバカだなー!あのまま伸びてりゃよかったのによ!意識あんなら俺らも黙っちゃいれねーんだよ!」

「ぐっ…っ!!」

「ちょうどいいじゃねぇか!こないだの返しだ!派手にやられたからな!ウラァ!!」

「ハハハハハハ!!」

「ヒューッ!!」

「──」




執拗に蹴られ、踏みつけられ、本当に意識が遠のいていく。


…マジでこいつら、動けるようになったらタダじゃおかねぇ…。


強く何度もそう思いながら、俺は痛みにひたすら耐えていくうちに意識を失った。





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「もう退院だっていうのに、ご両親遅いわね」

「だから来ねーんだよ」

「そんなわけないでしょ。連絡はちゃんととってるんだから」

「どうせ秘書かなんかだろ」

「それはわたしはわからないけどね。それにしても、お金はしっかり払っているのに顔は出さないなんて」


看護師が心配してんだか呆れてんだかよくわかんねぇ顔で、俺の包帯を取り替える。


あの後意識を取り戻した時には、俺は病院のベッドの上だった。