「馬鹿やろ!もうやめろ!黙れくそ女!」

「きゃっ」

「え…」


女子の声に反応しその方向を見ると、ダーリンの怒鳴り声に怯えていると思われる女子生徒が。


そういやもう学校に入る直前だった。


周りにちらほらいる生徒の目線は、確実に深瀬くんとわたしに集中している。


これでリアルに付き合ってるなら問題ないけど、そうでないこの状態で深瀬くんと一緒に登校なんてみんなに知れたら、色々と面倒なことが多すぎる。


すでに友達に見られてるかも…。


まあそうなればそうなったでどうにでもなるけど、きっとむやみに反対されるであろう。


う~ん、やっぱり面倒だ!


わたしの恋路を邪魔されたくないっ!ダーリンがこれ以上怒鳴らない為にも消えちゃいましょう!


「わたし先行ってるね!」

「早く行けっつーの!」


真っ赤な顔で大きく手を払うダーリン。

んもう、照れ屋さんっ。


二人で登校なんて、いよいよ恋人と呼んでもいい段階なんじゃないの!?


きゃーっ!!