「ヘルメットで潰れるだろうが。つーかそのだありんてのやめろ。俺の名前はそんなヘタレな…」

「なるほど。え、帰りは?そういえば髪立てたまま普通に被ってたよね」

「帰るだけだからな。いいか?俺の名前は深瀬圭悟…」

「じゃ、いつもの髪型はどうしてるの?」

「っだーっ!!学校で立てんだよ!文句あっか!?」

「ないない。なんか髪型にポリシーとかあるのかな~?と思っただけ」

「あ?!ポリシー?!寝癖とヘルメットの跡を誤魔化す為に決まってんだろ!」


──あ、そんな理由なんだ。結構普通と言うか、意外な理由だな。もっと不良としてのうんたらかんたらとかあるのかと思ってたよ。


「ふ~ん。わたしは立ててない方が好きだな」

「はあ?!」

「普通の高校生って感じがして好き。普通にかっこいいよ」

「おっ、お前っ、すっ、好きだなんて、男に簡単に言うもんじゃねぇ!」


え、そっち?髪のことじゃないんだ。しかも今になって?


「好きなものは好きなの!そっちの方がかっこいいもん!」


だるさは増しちゃうけど、イケメン度も右肩上がりですよ!