「ふざけてなんかない!あっ!ほら、公園で少し話そうよ!」

「は?!公園なんて話す場所じゃねぇ!」

「なんでよ!めちゃくちゃ話できる場所じゃない!」

「あそこはケンカするとこだ!」

「…それはごくごく一部の人であってね、世間一般ではお話してもいい場所なのよ」

「うるっせぇな!いいからとっとと降りろ!」

「やだ!離れたくないーっ!」

「ねぇ、もしかして咲良?」

「─お母さん!」


び、びっくりした!


声がした方に顔を向けると、わたしのすぐ横でお母さんが微笑んでいた。


ヘルメット被ったままだったから全然気づかなかったよ!


慌ててヘルメットを脱ごうと試みる。少々手こずりながらもなんとかはずせた。


って、昨日はお父さんで今日はお母さんか!なんなのもうっ!


─ま、ここは仕方ないか。家から見える距離だしね。 

にしても、なんでどっちもわざわざ声かけるかな。スルーしてくれて全く構わないんだけどな。


「お友達?それとも彼氏?」

「かっ…!」


ダーリン、そこ照れるとこじゃないでしょ。