今ドキドキしているのも、きっとバイクに乗るのが初めてだから…


「てめぇいつまで乗ってんだよ!」

「え?」

「ここだろ?!早く降りろよ!」

「ここ?あっ、もう着いたの?!」


見渡すとお馴染みのコンビニが目の前に。


んもう早すぎでしょ!なんか考え事してたせいで、ダーリンとの放課後デートを全然堪能してない!


「なにしてんだよ!手、離せよ!」

「やっ、やだやだ!まだ帰りたくない!もっとデートしたい!」

「はあ?!何言ってんだよ!つーかこんなもん、で、でーとでもなんでもねぇ!」

「やだやだやだやだ!!降りない!明日も明後日も会えないもん!ダーリンともっといる!」


ぎゅっとダーリンの腰に抱きつく。送ってもらえるなんて、またあるかわかんないもん!今日だけの奇跡かもしれないし、すぐに離れたくないっ!


「てめぇ!離せ!ふざけんのも大概にしろよ!」


わたしの手を引き離そうとするダーリン。

けれど前より力が入っていないのは、不快な気持ちより照れの方が勝っているからかしら。

…なんちゃって。