う、うわ、戦闘開始だ。


ちょっと三人相手って、深瀬くん大丈夫なの?やっぱり警察…。あ、でもこれで数々の武勇伝が本当か確かめられるな。


わたしは手にしていた携帯を制服のポケットにしまった。


ドキドキしながらまた視線を戻す。


三人は次々に深瀬くんに殴りかかっていく。

それを深瀬くんは冷静にかわしていく。


緑が後ろから深瀬くんを狙っても、背中に目があるかのように、深瀬くんは振り返らずとも裏拳を顔面に命中させ、緑は崩れ落ちた。


黄色はひたすら殴りかかるが、全てかわされた挙げ句、深瀬くんの重い一撃を左頬にまともに食らいノックアウト。


「話になんねぇな」


呆れながら言う深瀬くんに舌打ちをし、赤は強く睨みつける。


赤がボスなのか?信号機の中で一番強いのか?!そんな流れだ!


なぜか心が踊りそうになる。わくわくする!


「毎度俺らの邪魔ばっかしてんじゃねぇよ。この暇人が」

「お前らじゃ暇つぶしの相手にもなんねぇわ」

「…殺す」

「できもしねぇくせに」


深瀬くんが鼻で笑ったと同時に、赤は素早い右ストレートをくり出した。