わ、また赤くなった。楽しいーっ!


「やっぱり可愛いっ」

「てめ…!」

「もしかして、キスでもされるかと思った?」

「──っ!!んなわけねぇだろ!!」


ダーリン、ほんと面白い!全部真に受けるんだもん!純粋すぎでしょ!


「その反応、図星?」

「ちがっ…!」

「なんだ、待ってたならすれば良かったな」

「いい加減にしろ!!失せろアバズレ!!」

「──っ」


からかいすぎちゃったかな。


また胸ぐらを掴まれた。ちょっと苦しい。


でも、前ほどの迫力はない。怖いと思うどころか、目が開いているダーリンの顔と近づき、ほんのり嬉しさを感じるくらい。


空気が読めないわたしは、わたしを睨みつけるダーリンにだらしなく笑いかけた。


わたしマゾじゃないんだけどな。痛いのも苦しいのも嫌なんだけどな。ダーリンが相手だから、こんな時に笑えるんだろうな。


「…」


すると険しい顔を徐々に崩し、深瀬くんは力を抜いてわたしから手を離した。


「…ダーリ…」 

「そうじゃねぇだろ」