若干無理をしているような森野を残し、バタバタとトイレに直行。

個室のドアを閉め、そのままドアにおでこをつけて、気持ちを落ち着かせる。


わたしの大きく呼吸する音だけが、トイレ内に響く。


……告白、されちゃった。

完全に友達としか思っていなかった森野に。


告白されるのは初めてじゃないけど、まさか森野にされるとは。


顔に湿布を貼るような女を好きだなんて、森野の趣味って変わってるな。ていうか今までわたしをからかってたのって、愛情の裏返し?

小学生かあいつは。


茉希の言ったとおりになってしまったじゃないか。茉希ってば、やるじゃないの。


─そうじゃないでしょ。


昨日、わたしに告白するつもりだったんだ。

申し訳なかったな。


今日様子がおかしかったのも、これが原因だったのかな。


…別に森野のことが嫌なわけじゃない。


ムカついたって嫌いになんてなれない。心の底からムカつくことなんてない。


──だけど。