「ねぇ知ってる?この町の伝説」
それは、いつもの昼休みの時間に、友だちのその一言から始まった。
「なに?それ」
当然、知るはずない。
「過去に戻れる道があるんだって!」
「なにそれ…」
過去に戻れる…
なんてことできるわけない。
そんなことわかってる。
わかってるのに…。
「どうやるの?」
「なんでも、石田町にあるらしいんだけど」
「石田町…」
そんな伝説あっただろうか。
「場所の特定はないの。ただ、石田町のどこかに小さなお社があって、そこに手を合わせると、過去に戻れるらしい。」
「手を合わせてお願いするの?」
「うん、呪文?があってね、『夢か現か微睡む記憶に連れて行って』って言いながら願うの」
「ふーん…」
そんなの迷信でしかない。
そもそも聴いたことがない。
でも、試してみたい気持ちはある。
前世の記憶があると言っても、まだ本当に微睡む記憶のようにぼんやりと。
ただ私は石田三成さまに仕えていた。
あの方を慕っていた。
それしかまだ思い出せていない。
どうして前世の自分が石田三成の側にいるのかもわからない。
「戻りたい過去はある?って言っても、まだ18年しか生きてないからね…」
友だちが自嘲気味に笑った。
それは、いつもの昼休みの時間に、友だちのその一言から始まった。
「なに?それ」
当然、知るはずない。
「過去に戻れる道があるんだって!」
「なにそれ…」
過去に戻れる…
なんてことできるわけない。
そんなことわかってる。
わかってるのに…。
「どうやるの?」
「なんでも、石田町にあるらしいんだけど」
「石田町…」
そんな伝説あっただろうか。
「場所の特定はないの。ただ、石田町のどこかに小さなお社があって、そこに手を合わせると、過去に戻れるらしい。」
「手を合わせてお願いするの?」
「うん、呪文?があってね、『夢か現か微睡む記憶に連れて行って』って言いながら願うの」
「ふーん…」
そんなの迷信でしかない。
そもそも聴いたことがない。
でも、試してみたい気持ちはある。
前世の記憶があると言っても、まだ本当に微睡む記憶のようにぼんやりと。
ただ私は石田三成さまに仕えていた。
あの方を慕っていた。
それしかまだ思い出せていない。
どうして前世の自分が石田三成の側にいるのかもわからない。
「戻りたい過去はある?って言っても、まだ18年しか生きてないからね…」
友だちが自嘲気味に笑った。