「あ、隣のクラスの高野くん、千歳のこと好きらしいよ」


ふーん…


さっきまで死んだように寝ていた奴らですらこの昼休みという時間は生き返る。
女子高生が戯れてする会話なんてたった一つだけ。


「千歳どうする?」


どうするもない。


「まず高野くん?がわかんない」

「流石千歳。ドライ!」


よく言われるが、ドライらしい。

何回か告白というものをされた。
何回かお付き合いというものをした。

でもあの日を境にそれまでの行為に酷く後悔した。

あの日。
私があの方を思い出した日。
私に前世の記憶というものが蘇った日。