王宮入口で紅蓮に見つかり、2人だけでは心配だと同行することになり、邪魔が入ったなとガックリした。

雑貨屋、古着屋、楽器店、鍛冶屋、武術店、薬局などを回った後、甘味屋で1休みし占い師に診てもらった。

色白で妖艶な女性占い師は、肌が透けるほど薄い、胸の谷間まで見える衣装を纏っていて、目のやり場に困った。

凛音、紅蓮が診てもらった後、俺も診てもらったが占い師は、水晶をじっと見つめ、何度も首を傾げる。

「如何した? 良からぬものでも映っておるのか」

5分待ち、痺れを切らし訊ねた。

「何も映っておりません。貴方の過去も今も未来も何も視ることができません」

「凛音と紅蓮はちゃんと占ったではないか? 何故、何も視えぬのだ」

「解りません。ですが何も映っていないのです」

占い師は半泣きになり、平謝りをする。