女の子なら人生に一度は憧れるだろう魔法少女。





願えば何でも自分の思い通りになる。






もしもそんな魔法少女が友達にいたら、みんなは信じるかな?







「おーい雪花!早くおいでよ!」






気が付けば、下の方で友達が呼んでいた。





なんで友達の顔がいつもより下に見えるのかな?





という疑問はすぐに脳の裏側に消え




私は、そのまま一歩前に進んだ。






「うん、今行く!」





私が今いる場所が、階段の上だということを忘れて…………





「あっ………!」




私は足を踏み外し、顔から真っ逆さまに落ちて行く。





「ゆ……雪っ…!?」






その瞬間、一瞬周りがスローモーションに見えた。






「助けて!」






その言葉は空間中に響き渡り、私の体は眩しいほどの光の粒に包まれた。







「雪…花?」








フワリと何事もなかったかのように着地し、閉じていた目を開いた。