私「大空」と書いてそら、妹は蒼い。
両親は蒼いそら、って付けたかったらしい。
でも私に最初にそら、って付けたから、妹に蒼い。
妹でも弟でも「蒼い」だったみたい。
蒼いは私の2こ下。いつも私にくっついて回る子だった。
私と妹は毎朝ランニングしてる。私は走るのが好きだったから朝走るようになったのが小6妹小4
でもいつも私のペースでついてくる。
その頃私も学年ではトップだった。
蒼いも学年ではトップだった。
学年別だったから妹に抜かれる事はなかった。私ら姉妹は小学生では
ちょっと有名だった。

街の大会で私だけ出場する時、妹も見学にきた。
私は何人かの同じ学校の子達と固まって話してるところに妹はかけよってきた。
「そら、頑張ってね。」
「蒼い、邪魔だからあっち行ってて」

私はなんとなく恥ずかしくって妹と離れたかった。

「もしかして蒼いちゃん?」
妹は不思議そうに声の主を見ていた。

「はい。」
妹は返事した。
「俺、そら と同じクラスの宏寿。よろしく。」
「蒼いちゃんもかなり速いんだってね。」
「いつか一緒に走ろうね。」

そう言って「宏寿」は別のメンバーの所へ行った。

妹はちょっとびっくりしていたので
「大丈夫? 宏寿も速いんだよ、チームキャプテンだからね。蒼いの事も知ってるけど会うの初めてだもんね。挨拶だから気にしなくてよいよ。」

「宏寿君って言うんだ、彼。」

妹はそう言って観覧席に戻って行った。

これが二人の初めての出逢い。