絶対テツにドキドキしてるってバレてる…!




どんどん速くなる鼓動を鎮めようと胸元の服をギュッと掴んだ。




するとあたしのお腹にあったテツの両手が胸元にあるあたしの手を握った。




「…え、なに?何する気?」


「んー?マネージャーのことだの他の奴のこと考えてる澪ちゃんに、俺のことだけ考えさせようと思って」


「意味わかんない…ってかくすぐったいっ……て」




あたしの手を揉みほぐすようにテツの両手で揉まれる。




そのくすぐったさから逃げようと体を捩っても、背後にテツがいるから逃げられない。




「テツ…も、やめ……っ」


「はい、完成」


「…え?」




いきなりテツの手が動きを止めた。
それに驚きつつも閉じていた目をゆっくりと開ける。




自分の手を見ると手首にゴールドのブレスレットが付けられていた。




「…これ、は…?」




プレートのついたブレスレット。
そのプレートの裏を見るとローマ字で『tetsu』と彫られていた。




「…澪は俺のものっていう……手錠」


「……っ」




手錠。
誕生日の時の首輪といい何かと表現が物騒だけど、なんでかすごく嬉しい。