外見が変わっていても、入ってみるとリニューアル前の面影が少し残っていた。




それがまた懐かしさを駆り立て、あたしのテンションはどんどん上がっていく。




「テツ見て!フグいるよ!
昔はフグ見ては一緒にフグの真似してたよね!」




"どっちがほっぺを大きくふくらませられるかしょうぶな"




そうテツに言われてあたしはゆでダコになるほど顔を真っ赤にさせて必死に頬を膨らませてた。




ガラスに近付いてきたフグをつつくようにしてガラスをつつく。




あたしの隣にやってきたテツも一緒になってガラスをつついた。




「ほんとだ。さっきの怒った澪みてー」


「ちょ、さっきのこと掘り返さないで……!」




カシャッ




隣にいるであろうテツの方を向くと、頬に指があたったかと思えばすぐにカメラのシャッター音が聞こえた。




そこにはスマホを構えていたテツが。




もしかしなくても写真撮られた!?