好きだ。ばか。another story


「彼女じゃないっつてんじゃん!」


「もう別れたんだ。最低。」


元々、付き合ってねーし!!


…っていっても、こう思われるのは仕方ないことだけどさ。




俺は昔から由梨が大好きだ。


でも、告白する勇気がなくて、幼なじみ止り…。


いつか告白しようと思って、そのままの関係。


そんな時だ、クラスの女子に初めて告白されたのは…。



“俊介くんのことが好きです。”


って、勇気を出して言ってくれる姿を見て、断れなかったんだ…。


そんなことが続いて、今は“チャラ男”と呼ばれてるらしい。


由梨が嫌うのも、仕方ないか…。


…だけど、どうしても、伝えたい。


今日は由梨の誕生日。


プレゼントも買ったし、今日こそ、言おう。


家に帰り、由梨にLINEを送る。


“今から会えない?あの公園で。”


そもそも、由梨から返信が来るのか、すごく不安だ…。


それから数分して、携帯の音がした。


急いで駆け寄り、LINEを開く。


“いいよ。今行く。”


由梨からの返信に喜ぶ間もなく、急いで準備をして家を出た。


公園につくと、もう由梨がいた。


「こんなとこに呼び出して、どうしたの?」


由梨が尋ねる。


「今日、誕生日だろ?プレゼントを渡そうと思ってさ。」


驚いた顔をで俺を見る。


「…あ、ありがとう…。」


プレゼントを受け取り、恥ずかしそうに目をそらす由梨。


…ここからが、本番だ。


「お前のことがずっと前から、大好きだ。」


「…何、言ってんの…?彼女沢山いた癖に。」


…本当、そうだよな…。


「信じられないと思うだろうけど、昔から由梨が大好きだったんだ。

自分が告白する勇気がないから、他の子の告白が断れなかったんだ…。」


…信じてくれる、かな…?


「…本当に?ずっと、私を…?」


由梨の大きな瞳が、涙でいっぱいになる。


「…言うの、遅すぎでしょ…。」


そう言って、由梨は泣き出してしまった。


由梨の震える体を包み込むように、抱き締める。


「由梨は俺の事、好き?」


「…ずっと、大好きだ!ばか!!」


…やばい。嬉いすぎて、顔がにやける。


「あのさ…俺と、付き合って下さい。」


少しだけ体を離し、由梨の目を見て言った。