「 …誰!?」



玲斗と、向かいに立っていた女の子が一斉にこっちを振り向いた。

ど、どうしよう…終わった。



「 …あの、盗み聞きするつもりは無かったの!無かった…の…。」



二人共驚いて目を見開いている。

邪魔してしまったのだ。

今さっき、確かに玲斗がこの女の子に好きだと告げたのだ。



「 ごっ、ごめん!」



…それから、急いでその場をダッシュで後にした。

先程の出来事が脳裏に焼き付いて離れなくて、紛らわす為にとにかく走るしか無かった。

…カナちゃんごめん、私無理だったよ。