「この子は宮森 愛理ちゃん。暫く俺の家で一緒に住む事になったからここに来る事もあると思う。お前らちゃんと覚えとくんやで」
『はーい!』
「(ここは幼稚園か何かか。そんな顔して)」
「ほら、さっさと挨拶しろよ!」
「ええっ!?」
これで終わりなのかと思えば、後ろから翼の急かすような声がかかる。驚いて振り返ると空に「しっし」と手を振られた。見るなって事かい。
「…えっと…宮森 愛理です。こ…この度はあたしのために…」
「聞こえませーん」
「絶対聞こえてるよね!!」
翼の野次にギロリと視線を後ろに飛ばす。楽しげにヘラヘラと笑いながらも「何か言わなきゃしまらねえだろ」との事で。
あたしは考えあぐねた結果、こう言った。
「ここっ、こんなバカで破廉恥で天使みたいに可愛くて、リーダーなのにふにゃーって笑ってる男達に着いてきてくれて、皆さんどうもありがとうございますっ!」