「てめえは頭が悪いから覚えてる事だけ淡々と話せ。上手く話そうとしたら逆にごちゃごちゃになるからな」
「愛理ちゃんに力を貸してもらいたいねん。愛理ちゃんの話を聞いたら、もしかしたら何か分かるかもしれんから、」
「分かった…」
「先に聞いておきたいんですけど」
トシが杏ちゃんの頭を撫でながら気まずそうに挙手してる
「愛理さん俺らがコンビニに入った時そのまま家に帰って行ったみたいだったのに何で杏が危ない時にすぐ駆けつけられたんですか?」
―――――はっ!
しまった。この話しをすると あたしがストーカー紛いをしていたということに…そこまで考えたけど理由をしっかり話せばなんとかなると思いあたしはゆっくりと口を開いた。
「トシ達とコンビニのとこで会った時に東原高校の奴らがトシの事を外から見てるのに気づいたんだよね。そそ…それであいつらの目が何となく気になったからトシ達の後をつけたんだ…」
「お前ただラブラブしてたこいつらが羨ましいとか思ってたら後着けちゃってたー!とかじゃねーだろーな」
「ち、ちち違うよ!」
「つーちんちょっと黙ってろって。愛愛が話してんだからさ」
「すまん隼人くんありがとう。…えと…それであたしはてっきりトシの事が狙いだと思ってたからトシが帰ったの見たら油断しちゃって。杏ちゃんの悲鳴が聞こえたからすぐに優に連絡したんだけど」
「なるほどなあ、確かに今回のは異例だったからねー。俺らの仲間や南のとこが襲われても女が襲われたのは今回が初めてだ。」
空の言葉に優も「ああ」と短く返事を返した。